ウガチャカ日記、ヘイヘイヘイ日記

辺境の地からあなたへ

この世は全部うそばっかり(毛皮のマリーを観劇した後の私)

昨日私は、美輪明宏さん主演の「毛皮のマリーhttp://www.parco-play.com/web/play/marie16/」を観に行ってきました。

私は寺山修司さんの作品は、映画は観たことがあったけれど舞台は初めてでした。

始まる前からJ.A シーザーの音楽や本気なのか冗談なのかわからないアナウンスで、妹の吹奏楽部の定期演奏会などで何度も来たことのあるアクトシティの大ホールが段々天井桟敷になっていきます(行ったことないけど)。舞台に降りている赤い幕も、いつもより心なしか怪しい赤に染まっているようにさえ感じます。

舞台が始まり幕が上がると、舞台の上の世界が少しずつ舞台の外にまで立ち込め始め、それを吸った私たちの体の中に行き渡り、大きな一つの生き物、世界そのものとなって生きて、そして最後には大爆発をして拍手とともに全て塵になり、その塵はまた私たちを作るのです。

終わった後もずっと、私はもう演劇でない世界を生きている気がしないのです。

この世はすべてが作り物で、私は今も嘘の中で嘘を書いている。

書きながら、この世界という劇の劇中劇である「毛皮のマリー」を思い出し、塗りの大きな机の上にパソコンを置いて座椅子に腰掛け、鮮やかな襦袢を素肌に真っ黒い腰紐で引っ掛けて、パソコンのキーボードを叩く指の先は銀色に光っている。そんな私の名前はもしかしたらまりちゃんかもしれないし、マリーさんかもしれないし、醜女のマリーだったかもしれない。

 

その全てが「今」という演劇を演るための最高の舞台装置。だから全て作り物。

美しい作り物。

それを私は最高に愛しているのです。